일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ほくしてんびょう

北支点描

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 北支点描(ほくしてんびょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,183자 · 11화면

아오조라 문고

選ばれた女は客を小房に案内して、お茶を供し談笑する。鈴が鳴ればまた駆け出していって、新たな客を他の房に案内する。客は茶をすすり水瓜の種をかじりながら、一時頃までも気長にぼんやりしている。この小房の一つで雑役をしている前記の女が、四十すぎた例外の美人で、水のしたたるようなその色っぽさは、そこの年若い芸妓のいずれを持ってきても足許にも及ばない。

北京の前門外の暢園茶社には、大勢の客が茶を飲みに行く。正面に小さな舞台があって、若い女たちが楽器を鳴らし、歌をうたってくれる。合唱がすんだあと、客の名指しの女が独唱する。そしてここには、至極の年増美人の代りに、至極の銘茶がある。

*

青島から少し離れた李村というところは、未だに時々匪賊の出没する危険が去らないが、そこの新民会支部の一隅に、李村医療所というのがあって、三四人の日本人が農民の診療に当っている。若い人たちで、女性も一人いる。この人たちは金光教の信者で、感ずるところあって支那農民の中にとびこみ、殆んど独学で医療の知識を修め、乏しい薬剤で治療に従事している。その献身的努力には涙ぐましいものがある。