후리가나로 읽는 일본 고전
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きたむらとうこくのみじかきいっしょう
北村透谷の短き一生
島崎 藤村
島崎 藤村의 北村透谷の短き一生(きたむらとうこくのみじかきいっしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,267자 · 17화면
北村君はどんな破って了いたいようなものでも、自分の書いたものは、皆大切に、細君に仕舞わせて置いた。そんな一寸した事にも北村君の人となりというものは出ていると思う。その中には小説の書き掛けがあったり、種々な劇詩の計画を書いたものがあったり、その題目などは二度目に版にした透谷全集の端に序文の形で書きつけて置いたが、大部分はまあ、遺稿として発表する事を見合わした方が可いと思った位で、戯曲の断片位しか、残った草稿としては世に出さなかった。然しその古い反古を見ると、北村君の歩いて行った途の跡が付いているような気がした。例を挙げて見ると『蓬莱曲』を書く以前に『楚囚詩』というものを書いている。あれなぞをこう比べて見ると、北村君の行き方は、一度ある題目を捉えると容易にそれを放擲して了うという質の人では無い、何度も何度も心の中で繰り返されて、それが筆に上る度に、段々作物の味が深くなってゆくという感じがする。『富嶽の詩神を懐ふ』という一篇なぞは、矢張り、『蓬莱曲』の後に書いたものだが、よく読んで見ると、作と作との相連絡している処が解るように思う。一体北村君の書いたものは、死ぬ三四年前あたりから、急に光って来たような処があって、一呼吸にああいう処へ躍り入ったような風に見えたが、その残して置いた反古なぞを見ると、透谷集の中にある