후리가나로 읽는 일본 고전
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じゅうにがつようか
十二月八日
太宰 治의 十二月八日(じゅうにがつようか)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,590자 · 16화면
昨夜、軒端に干して置いたおむつも凍り、庭には霜が降りている。山茶花が凛と咲いている。静かだ。太平洋でいま戦争がはじまっているのに、と不思議な気がした。日本の国の有難さが身にしみた。
井戸端へ出て顔を洗い、それから園子のおむつの洗濯にとりかかっていたら、お隣りの奥さんも出て来られた。朝の御挨拶をして、それから私が、
「これからは大変ですわねえ。」
と戦争の事を言いかけたら、お隣りの奥さんは、つい先日から隣組長になられたので、その事かとお思いになったらしく、
「いいえ、何も出来ませんのでねえ。」
と恥ずかしそうにおっしゃったから、私はちょっと具合がわるかった。
お隣りの奥さんだって、戦争の事を思わぬわけではなかったろうけれど、それよりも隣組長の重い責任に緊張して居られるのにちがいない。なんだかお隣りの奥さんにすまないような気がして来た。本当に、之からは、隣組長もたいへんでしょう。演習の時と違うのだから、いざ空襲という時などには、その指揮の責任は重大だ。私は園子を背負って田舎に避難するような事になるかも知れない。すると主人は、あとひとり居残って、家を守るという事になるのだろうが、何も出来ない人なのだから心細い。