후리가나로 읽는 일본 고전
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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし
十二神貝十郎手柄話
国枝 史郎
国枝 史郎의 十二神貝十郎手柄話(オチフルイかいじゅうろうてがらばなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 127,035자 · 254화면
見れば寝台に紋太夫がいる。広東出来の錦襴の筒袖に蜀紅錦の陣羽織を羽織り、亀甲模様の野袴を穿き、腰に小刀を帯びたままゴロリとばかりに寝ていたが、頸の周囲に白布で幾重にもグルグル巻いているのがいつもの頭領と異っている。
両手で頸を抑えながら、大儀そうに紋太夫は立ち上がった。
「頸へさわっちゃいけないぜ」
嗄れた声で云いながら、黒檀の卓の前まで行くとドンと椅子へ腰掛けた。
「頭領」
と十平太は立ったまま紋太夫の様子を眺めていたが、「いつお帰りになられましたな? そうして頸はどうなされましたな?」
「そんな事はどうでもよい。これちょっと手伝ってくれ。隠しから、書籍を出してくれ」相変わらずいかにも呼吸苦しそうに紋太夫は云うのであった。
で、十平太は書籍を出した。黒い獣皮で装幀された厚い小型の本である。
「これだよ、地理書は! ああこれだよ!」
嬉しそうに紋太夫は笑い出した。「アッハハハウフフフフアッハハハハ。ヒヒヒヒヒ」
音はあっても響きのないいかにも気味の悪い笑声で、聞いているうちに、十平太は身の毛のよだつような気持ちがした。
「まるでこれでは幽霊だ。それに何んのために白い布を頸にあんなに巻いているのだろう」