일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ちくまがわのスケッチ

千曲川のスケッチ

島崎 藤村

島崎 藤村의 千曲川のスケッチ(ちくまがわのスケッチ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 81,668자 · 164화면

아오조라 문고

この掘出されたという感じを強く与えるものは、町の往来に高く築き上げてある雪の山だ。屋根から下す多量な雪を、人々が集って積み上げ積み上げするうちに、やがて人家の軒よりも高く成る。それが往来の真中に白壁の如く続いている。家々の軒先には「ガンギ」というものを渡して、その下を用事ありげな人達が往来している。屋内の暗さも大凡想像されよう。それに高い葭簾で家をかこうということが、一層屋内を暗くする。私は娘達を残して置いて、独りで町へ出てみた。チラチラ雪の中で橙火の点く頃だった。私は天の一方に、薄暗い灰色な空が紅色を帯びるのを望んだ。丁度遠いところの火事が曇った空に映ずるように。それが落日の反射だった。

雪煙もこの辺でなければ見られないものだ。実に陰鬱な、頭の上から何か引冠せられているような気のするところだ。土地の人が信心深いというのも、偶然では無いと思う。この町だけに二十何カ処の寺院がある。同じ信州の中でも、ここは一寸上方へでも行ったような気が起る。言葉遣いからして高原の地方とは違う。

暗くなるまで私は雪の町を見て廻った。荷車の代りに橇が用いられ、雪の上を馬が挽いて通るのもめずらしかった。