후리가나로 읽는 일본 고전
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ちくまがわのスケッチ
千曲川のスケッチ
島崎 藤村
島崎 藤村의 千曲川のスケッチ(ちくまがわのスケッチ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 81,668자 · 164화면
鴎外漁史の「そめちがえ」を出されたころに明治二十年代のはじめを顧みると、文壇は実に隔世の感があった。十年の月日は明治の文学者に取って短い時ではなかった。
おそらく二十年代の末から三十年代のはじめへかけては、明治文学者の生涯の中でも特に動きのある時代で、あの緑雨君が鴎外漁史や幸田露伴氏等との交遊のあったのもあの頃であり、諸先輩が新進作家の作品に対して合評会なぞを思い立ったのもあの時代であったかと思う。
思えば、明治文学の早い開拓者の多くは、欧羅巴からの文学を取り入れる上に就いて、何れも要領の好い人達であった。そこに自国の特色がある。これは徳川時代の文学者が遺産を受けついだからでもあり、支那文学の長い素養からも来ていると思う。ともあれ、他の当時の文学者の多くがまだ十八世紀の英吉利文学を目標としていた中で、独逸本国の方から十九世紀にあるものを感知して帰って来たところに鴎外漁史の強味があった。その人自身ですら自国に芽ぐんで来た言文一致の試みを採りあげるに躊躇していたほどの時代を考えると、山田美妙、長谷川二葉亭二氏などの眼のつけかたはさすがに早かったと思われる。