후리가나로 읽는 일본 고전
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はんとういっきしょう
半島一奇抄
泉 鏡花
泉 鏡花의 半島一奇抄(はんとういっきしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,324자 · 27화면
と、河原前の橋を掛けてこの三島の両側に、ちらちら灯が見えようというのでと――どこか、壁張りの古い絵ほどに俤の見える、真昼で、ひっそりした町を指さされたあたりから、両側の家の、こう冷い湿ぽい裡から、暗い白粉だの、赤い油だのが、何となく匂って来ると――昔を偲ぶ、――いや、宿のなごりとは申す条、通り筋に、あらわな売色のかかる体裁は大に風俗を害しますわい、と言う。その右斜な二階の廊下に、欄干に白い手を掛けて立っていた、媚かしい女があります。切組の板で半身です、が、少し伸上るようにしたから、帯腰がすらりと見える。……水浅葱の手絡で円髷に艶々と結ったのが、こう、三島の宿を通りかかる私たちの上から覗くように少し乗出したと思うと、――えへん!……居士が大な咳をしました。女がひょいと顔をそらして廂へうつむくと、猫が隣りから屋根づたいに、伝うのです。どうも割合に暑うごすと、居士は土耳古帽を取って、きちんと畳んだ手拭で、汗を拭きましたっけ。……」
主人も何となく中折帽の工合を直して、そしてクスクスと笑った。
「御主人の前で、何も地理を説く要はない。――御修繕中でありました。