일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しょうせつかたらんとするせいねんにあたう

半自叙伝

菊池 寛

菊池 寛의 半自叙伝(しょうせつかたらんとするせいねんにあたう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,766자 · 19화면

아오조라 문고

志賀氏は惜しみ過ぎると思われるくらい、その筆を惜しむ。一措も忽にしないような表現の厳粛さがある。氏は描かんとする事象の中、真に描かねばならぬ事しか描いていない。或事象の急所をグイグイと書くだけである。本当に描かねばならぬ事しか描いていないという事は、氏の表現を飽くまでも、力強いものにしている。氏の表現に現われている力強さは簡素の力である。厳粛な表現の撰択からくる正確の力強さである。こうした氏の表現は、氏の作品の随所に見られるが、試みに「好人物の夫婦」の書出しの数行を抜いて見よう。

「深い秋の静かな晩だつた。沼の上を雁が啼いて通る。細君は食卓の上の洋燈を端の方に引き寄せて其の下で針仕事をして居る。良人は其傍に長々と仰向けに寝ころんでぼんやりと天井を眺めて居た。二人は長い間黙つて居た。」

何という冴えた表現であろうと、自分はこの数行を読む度に感嘆する。普通の作家なれば、数十行乃至数百行を費しても、こうした情景は浮ばないだろう。いわゆるリアリズムの作家にこうした洗練された立派な表現があるだろうか。志賀氏のリアリズムが、氏独特のものであるという事は、こうした点からでも言い得ると思う。