후리가나로 읽는 일본 고전
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なんちしんじゅう
南地心中
泉 鏡花
泉 鏡花의 南地心中(なんちしんじゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 39,205자 · 79화면
「ですがね、欄干へ立って、淀川堤を御覧なさると、貴方、恍惚とおなんなさいましたぜ。熟と考え込んでおしまいなすって、何かお話しするのもお気の毒なような御様子ですから、私も黙りでね。ええ、……時間の都合で、そちらへは廻らないまでも、網島の見当は御案内をしろって、親方に吩咐かって参ったんで、あすこで一ツ、桜宮から網島を口上で申し上げようと思っていたのに、あんまり腕組をなすったんで、いや、案内者、大きに水を見て涼みました。
それから、ずっと黙りで、橋を渡った処で、(今のは、)とお尋ねなさるんでさ、義理にも大阪城、と申さないじゃ、第一日本一の名城に対して、ははは、」とものありげにちょっと顔を見る。
初阪は鳥打の庇に手を当て、
「分りましたよ。真田幸村に対しても、決して粗略には存じません。萌黄色の海のような、音に聞いた淀川が、大阪を真二つに分けたように悠揚流れる。
電車の塵も冬空です……澄透った空に晃々と太陽が照って、五月頃の潮が押寄せるかと思う人通りの激しい中を、薄い霧一筋、岸から離れて、さながら、東海道で富士を視めるように、あの、城が見えたっけ。
川蒸汽の、ばらばらと川浪を蹴るのなんぞは、高櫓の瓦一枚浮かしたほどにも思われず、……船に掛けた白帆くらいは、城の壁の映るのから見れば、些細な塵です。