후리가나로 읽는 일본 고전
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なんちしんじゅう
南地心中
泉 鏡花
泉 鏡花의 南地心中(なんちしんじゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 39,205자 · 79화면
宵には風があった。それは冷たかったけれども、小春凪の日の余残に、薄月さえ朧々と底の暖いと思ったが、道頓堀で小休みして、やがて太左衛門橋を練込む頃から、真暗になったのである。
鴉は次第に数を増した。のみならず、白気の怪みもあるせいか、誰云うとなく、今夜十二人の市女の中に、姫の数が一人多い。すべて十三人あると言交わす。
世話人徒が、妙に気にして、それとなく、一人々々数えてみると、なるほど一人姫が多い。誰も彼も多いと云う。
念のために、他所見ながら顔を覗いて、名を銘々に心に留めると、決して姫が殖えたのではない。定の通り十二人。で、また見渡すと十三人。
……式の最初、住吉詣の東雲に、女紅場で支度はしたが、急にお珊が気が変って、社へ参らぬ、と言ったために一人俄拵えに数を殖やした。が、それは伊丹幸の政巳と云って、お珊が稚い時から可愛がった妹分。その女は、と探ってみると、現に丸官に呼ばれて、浪屋の表座敷に居ると云うから、その身代りが交ったというのでもないのに。……
それさえ尋常ならず、とひしめく処に、搗てて加えて易からぬは、世話人の一人が見附けた――屋台が道頓堀を越す頃から、橋へかけて、列の中に、たらたら、たらたらと一雫ずつ、血が落ちていると云うのである。