일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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なんばんひわもりうこんまる

南蛮秘話森右近丸

国枝 史郎

国枝 史郎의 南蛮秘話森右近丸(なんばんひわもりうこんまる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 55,869자 · 112화면

아오조라 문고

だが恐れない二人であった。サーッと上へ駈け上る。

と、一つの辻へ出た。森林の中に八本の道が、全く同じ形をとり、八方へ延びているのである。

と、一方から声がした。「こっちだこっちだ、こっちへ来い!」

そこで二人はひた走った。とまた一方から声がした。

「こっちだこっちだ、こっちへ来い!」

そこで二人は方向を変え、声のする方へひた走った。

とまた一方から声がした。「こっちだこっちだ、こっちへ来い!」

そこで二人は方向を変え、声のする方へひた走った。

すると今度は八方から、嘲ける声が聞えてきた。「こっちだこっちだ、こっちだこっちだ!」

怒りを発した右近丸は今は平素の思慮も忘れ、ひたむきに一本の道を辿り、サーッばかりにひた走ったが、ハッとばかりに気が付いて立止まって背後を振り返ったが、「南無三宝! 民弥殿が見えぬ」

――民弥とはぐれてしまったのである。

さてその翌日のことである、一人の女が物思わしそうに、京都の町を彷徨っていた。

20

ほかでもない民弥である。

どうしてさまよっているのだろう?

右近丸を探しているのであった。

それは昨夜のことであったが、洛外北山の山の中で、不思議な迷路へ迷い込み、気が付いた時には右近丸の姿は、どこへ行ったものか見えなかった。