후리가나로 읽는 일본 고전
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さんぐうがえり
参宮がえり
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 参宮がえり(さんぐうがえり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,325자 · 15화면
舟は間もなくゆらゆらと動きだした。纜を解き放した女は艫に立って艪柄を握った。
舟は磯際を離れた。
親子の参宮帰りの客を乗せた舟は、その夜の明け方小さな島の傍を通っていた。その舟は壮い女船頭が漕いでいた。空には光のなくなりかけた星が二つ三つ光っていた。
胴の間の方から静に女の後へ立った父親は、いきなり艪を執っている女を後から突きとばした。女は艪を持ったなりに海の中へ落ちた。
一度沈んでいた女は艪に掴まったままで浮きあがって来た。父親はそれを見ると傍の水棹を執って二度三度続けて殴りつけた。女はじっと父親の方を見た後に艪を放して沈んで往った。
「お父さん、どうしたのです」
胴の間に寝ていた忰が驚いて起きた。
「盗人の女を伴れて家へ帰れるものか、舟は俺が漕ぐ」
父親は水棹をだして流れている艪を引きよせてそれを艪べそに合した。
参宮帰りに海賊船に乗ったのは豊橋某町の山村と云う豪家の親子で、父親は嘉平と云い忰は嘉市と云っていた。
三年ばかりしてのことであった。山村の家の前に五六人の小供が遊んでいると、壮いな女が来てずんずんと門の中へ入って往った。小供達は見知らない※(「女+朱」