후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
三好 十郎의 叢書名著の復興1 恐怖の季節(きょうふのきせつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 257,544자 · 508화면
また、そのような女が自己の肉体と精神の、経験と思惟の全一の中から掴み出して育て上げた政治的イデオロギーの方が、ホントは、更に純粋で更に精密で更に勁くて、ズットズット貴重だと考える方が、もっとリクツに合っているようだ。
なぜ私がこのように思うかと言うならば、コッパズカシイけれど、白状する。ゲーテが言ったという言葉(言葉そのものは、すこし違うかもしれないけれど)「赤貧の中に、深夜ただ一人で、ひときれのパンを自分の涙でしめらせて食べた事の無い人間とは、共に人生を語るにたりない」というのを、実にバカらしい程素朴に、しかし自分のこれまでの全生活の流れと深みを貫ぬいた実感として、その通りだと思いこんでいる人間で私があるからだ。そして、政治的イデオロギイも、人生の一部分である。人生は二つや三つのイデオロギイよりも大きいのだ。
だから私が、宮本百合子の堂々たる雄弁を聞いたり読んだりする位ならば、それの千倍ほどの敬意と興味と愛をもって、たとえば小林多喜二の母親のセキの音を聞きたいし、又たとえば、ケーテ・コルウィッツの一枚の版画を見たいし、又たとえば物言わぬ老百姓女のカカトのアカギレにさわってみたいと言ったふうに思うのもやむを得ない。