후리가나로 읽는 일본 고전
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ふるきミニエチュア
古き小画
宮本 百合子
宮本 百合子의 古き小画(ふるきミニエチュア)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,298자 · 140화면
何処となし、若者の態度に、真面目な重々しいもののあるのが、ルスタムに快感を与えた。微塵も、卑しげな粗忽らしいところはないが、消すことの出来ない青春の焔がとろとろとしんに燃えてい、温かい、熾な見えない虹が立っているように思える。
三十一
ルスタムの老た胸には、油然として羨望と一種の哀傷が湧き上って来た。
期待に期待した、最初の覗き穴からの一瞥が彼の予想にそわないものであったため、強者の感じは一層深められたのかも知れない。
イランの陣から、しんとして曠野をツラン方の高地に向って歩いている間、ルスタムは、闇の裡に幾度か、古いサアンガンの王女の俤を偲ぼうとした。あれから血腥(ちなまぐさ)い出来事が多くあったせいか、記憶はひどくぼんやりしていた。例えば、彼女の髪に飾られていた金の輪の色のような些細なことは鮮明に思い出されるけれども、顔立ちの確な特徴などを考えようとすると、ぼんやり目先に浮んでいたほの白い卵なりの輪廓まで、段々遠く小さく後じさって行くようなのであった。ルスタムは、その間に横わる時を思い、淋しい心持になった。けれども、彼は一つはっきりした希望を持っていた。