후리가나로 읽는 일본 고전
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めいくんただゆき
名君忠之
夢野 久作
夢野 久作의 名君忠之(めいくんただゆき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,683자 · 32화면
お秀の方は茶碗を取落しそうになった。
「……何で……何でそのような気休めを申した。その方の言葉に安堵した小伜が……許されたと思うて安心したその与一とやらが、その方の留守中に切腹したら何とするかッ。切腹しかねまじい奴ではないか、それ程の魂性ならば……馬鹿奴がッ……何故同道して引添うて来ぬか、ここまで……」
「ハハッ。御意の程を計りかねまして、次の間に控えさせておりまするが……」
「何と……次の間に控えさせておると申すか」
「御意に御座りまする」
「それならば何故早く左様言わぬか。大たわけ奴が。ここへ通せ……ここへ……」
「ハハッ。何卒……御憐愍をもちまして、与一ことお許しの儀を……」
「エエわからぬ奴じゃ。余が手討にばしすると思うかッ。それ程の奴を……褒美をくれるのじゃ。手ずから褒美を遣りたいのじゃ。わからぬか愚か者奴がッ……おお……それから納戸の者を呼べ……納戸頭を呼べ……すぐに参いれと申せ」
長廊下が一しきりバタバタしたと思うと、お納戸頭の淵老人と尾藤内記の間に挟まるようにして与一昌純が這入って来た。髪を改めてチャンとした紋服袴を着けていた。
お秀の方の背後に居並ぶ側女の間に微かなサザメキが起った。