후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 吸血鬼(きゅうけつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 190,554자 · 381화면
「誰だ、誰だ」
老人は続けざまに、悲鳴に似た叫び声を立てた。
闇の中に闇があって、その真黒な人影みたいなものが、徐々にこちらへ歩いて来る気配だ。
流石の斎藤老人も、あまりの不気味さに、ドアをしめて、逃げ出そうと身構えた時、突然、闇の中から、ほがらかな笑い声が響いて来た。
と同時に、申し合せた様に、部屋の中が明るくなる。見えぬ手が、再びスイッチをひねったのだ。
あかあかと電燈の光りに照らし出された怪物の正体。
「ア、あなたは!」
老人はあっけにとられて叫んだ。
そこに立っていたのは、さっきあれ程探したのに、影も見せなかった明智小五郎であった。
「これは不思議だ。あなたは、一体全体、どこに隠れてお出でなすったのだ」
斎藤老人は、ジロジロと、明智を見上げ見下して尋ねた。
「どこにも、隠れてなんかいませんよ。僕はさっきから、ここにいたのです」
明智はニコニコして、答えた。
だが、それは嘘に極まっている。いくら老人だからといって、人間一人見落す筈はない、それに、さっき書生も、この部屋を一度探しに来たのだ。
窓は凡て密閉してある。明智がその外に身を隠していたとは考えられぬ。