일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 吸血鬼(きゅうけつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 190,554자 · 381화면

아오조라 문고

その指先を、ポケットから出して、何気なく顔の前に持って来る。一種異様の不快な匂い……確に麻酔薬だ。ピストルよりも、ずっと恐ろしい武器だ。

曲者は、美しい文代さんを、一思いに殺すのではなくて、麻酔薬で意識を奪って置いてどうかする積りに違いない。

この男を警官に引渡すのは訳はない。だが、それでは、相手の真意が分らぬ。麻酔薬を持っていたからといって、必ず危害を加えると極ったものではない、どうしてやろうかしら?

「何を考えていらっしゃるのです」

男は不審らしく、文代の顔を覗き込んだ。

「イイエ、何でもないのです。アノ、わたしちょっと……」

文代の視線をたどると、通路から少し引込んだ所に、化粧室のドアが見えた。

「アアそうですか。どうか」

「アノ、すみませんけれど、これ持ってて下さいませんでしょうか」

文代は毛皮でかさばった外套を脱いで、男に渡した。麻酔薬のケースは、とっくに、外套のポケットから、ハンドバッグへと移し換てある。

男は両手を差出して、大切そうに外套を受取った。

日頃の文代さんに似合わしからぬ、不躾なやり方である。が、その実は、こうして、男の手をふさいでおいて、彼女が化粧室に入っている間、例のケースが紛失したことを気付かせまい策略であった。