후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜんぞうをおもう
善蔵を思う
太宰 治의 善蔵を思う(ぜんぞうをおもう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,041자 · 29화면
そのころ、私は故郷の、やや有名な新聞社の東京支局から招待状をもらっていたのである。――いつも御元気にてお暮しの事と思います。いよいよ秋に入りまして郷里は、さいわいに黄金色の稲田と真紅な苹果に四年連続の豊作を迎えようとしています。此の際、本県出身の芸術方面に関係ある皆様にお集り願って、一夜ゆっくり東京のこと、郷里の津軽、南部のことなどお話ねがいたいと存じますので御多忙中ご迷惑でしょうが是非御出席、云々という優しい招待の言葉が、その往復葉書に印刷されて在り、日時と場所とが指定されていた。私は、出席、と返事を出した。かねがね故郷を、あんなに恐れていながら、なぜ、出席と返事したのか。それには理由が、三つ在るのである。その一つには、私が小さい時から人なかへ出ることを億劫がり、としとってからもその悪癖が直るどころか、いっそう顕著になって、どうしても出席しなければならぬ会合にも、何かと事を構えて愚図愚図しぶって欠席し、人には義理を欠くことの多く、ついには傲慢と誤解され、なかなか損な場合もあるので、之からは努めて人なかへも顔を出し、誠実の挨拶して、市民としての義務を果そうと、ひそかに決意していた矢先であったからである。