후리가나로 읽는 일본 고전
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きつえんよんじゅうねん
喫煙四十年
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 喫煙四十年(きつえんよんじゅうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,500자 · 17화면
いつもバンドのとれたよごれた鼠色のフェルト帽を目深に冠っていて、誰も彼の頭の頂上に髪があるかないかを確かめたものはないという話であった。その頃の羅宇屋は今のようにピーピー汽笛を鳴らして引いて来るのではなくて、天秤棒で振り分けに商売道具をかついで来るのであったが、どんな道具があったかはっきりした記憶がない。しかしいずれも先祖代々百年も使い馴らしたようなものばかりであった。道具も永く使い馴らして手擦れのしたものには何だか人間の魂がはいっているような気がするものであるが、この羅宇屋の道具にも実際一つ一つに「個性」があったようである。なんでも赤びた鉄火鉢に炭火を入れてあって、それで煙管の脂を掃除する針金を焼いたり、また新しい羅宇竹を挿込む前にその端をこの火鉢の熱灰の中にしばらく埋めて柔らげたりするのであった。柔らげた竹の端を樫の樹の板に明けた円い孔へ挿込んでぐいぐい捻じる、そうしてだんだんに少しずつ小さい孔へ順々に挿込んで責めて行くと竹の端が少し縊れて細くなる。それを雁首に挿込んでおいて他方の端を拍子木の片っ方みたような棒で叩き込む。次には同じようにして吸口の方を嵌め込み叩き込むのであるが、これを太鼓のばちのように振り廻す手付きがなかなか面白い見物であった。