후리가나로 읽는 일본 고전
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ちじょう
地上
島田 清次郎
島田 清次郎의 地上(ちじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 175,250자 · 350화면
しかし自分で制する智慮はまだなかった。講演会には必ず平一郎の名が現われ、野球の試合にも必ず彼はユニホームを来た姿を運動場の一隅にあらわした。じっとしておれない気がした。あらゆる危険に飛び込んで抜手をきって切り抜けて見せたい。そして彼のこの成長は深井にはやや怕い気がしたが、和歌子には半年前までの無性に可愛いという感情よりも、彼のうちにある圧迫を強いる「男性」を見出さしめるようになった。十七の彼女はその短い袴や、装飾をしない豊かな束髪や、質素な銘仙の袖のない着物の下に、すでに成熟した一人の「処女」を秘めていたからである。(平一郎はこの頃、朝、学校へゆく路で和歌子に会っても瞳を避けて俯向いて行くのを、自分の成長のためだとは知らないで、時々手紙で責めていた。)そしてこの彼の成長は上級生や同級生には「大河は生意気だ」という反感になり、教師の間では「有望な生徒」という観念が、ようやく敵意のある「しょうのない奴だ」という風になって来た。「有望」という事にある限界線を置いている彼等が、時折その線を突破する平一郎を漸々によく思わなくなったのも無理はない。勝れたる者は苦しめられなくてはならない現世である。