후리가나로 읽는 일본 고전
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ちじょう
地上
島田 清次郎
島田 清次郎의 地上(ちじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 175,250자 · 350화면
その時、上り口の三畳の押入のあたりでこと/\戸をたたく音がして「御新造さま、すみませんがちょっとあけて戴けませんでしょうかしら。御新造様」とお玉の呼ぶ声がした。冬子は立ち上がって、「表から来たのかえ」と言いつつ三畳の片隅の押入のようになっている三尺戸を引くと、お玉が「どうも相すみません」と出て来た。
「隠れ道なんですのよ、平一郎さん――そこからは旦那様の別邸なんですの」と冬子は笑ってみせた。色の白い、頬の林檎のように張ったお玉は、重そうに大きな鴨南蛮の丼をそこへ下ろした。冬子はお玉にも一つをすすめ、平一郎にもすすめた。平一郎は二杯目の蕎麦を食い終わったとき、冬子の隠家と天野の別邸との「秘密の道」から、一人の五十を越した品のいい女の人が現われた。彼女は襷をはずしてきちんと手をついて坐った。
「御新造様、お帰りなさいまし。――平一郎さんはこの方でございますの。よくいらっしゃいました」
「田舎をはじめて出て来たんですから、小母さん、また面倒を見てやって下さい」
眼の細い人のいいらしい正真の江戸っ子であるお芳は、会社の小使をしていた太助と一緒にこの別邸に住っているのであった。