후리가나로 읽는 일본 고전
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ちきゅうをねらうもの
地球を狙う者
海野 十三
海野 十三의 地球を狙う者(ちきゅうをねらうもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,493자 · 30화면
「あっはっはっ。なにがちがうどころか。およそわしは、火星以外のことで旅行をしたり、金をつかったりすることは絶対にないのじゃ。君は知らんのか。この五月十八日に、火星はいちばん地球に近づくのじゃ。だから、それを期して、いろいろ興味ある観測をせんけりゃならん。そうでもなきゃ、花陵島なんて、あんな辺鄙なところへ金と時間とをかけて行きゃせぬわい」
「ああ、先生ご一行はやっぱり、僕と同じように花陵島へいらっしゃるんですか」悦びのあまり僕はおもわず大きな声でいったので、博士は眼鏡の奥で、ぎょろりと両眼をうごかした。
「お話中で、おそれいりますが――」
彼女の声だ。僕はどきりとした。なんといういい香水か、彼女の身体から発散するのが、僕の内臓をかきたてる。
「うん、なんじゃ志水」
「さっき持ってこいとおっしゃったのは、この鞄でございましょうか」
「ああ、それそれ。そこへおいておけ。その椅子のうえに――」
「はあ、ではここに」
彼女は僕に会釈して船室へひきかえした。僕は、うしろから追いかけていって連れもどしたい衝動にかられた。
「いまのお方は、先生のご令嬢でいらっしゃいましょうか」