후리가나로 읽는 일본 고전
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ちきゅうをねらうもの
地球を狙う者
海野 十三
海野 十三의 地球を狙う者(ちきゅうをねらうもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,493자 · 30화면
「では、こんどのご旅行も、火星の運河などを写真にとって、実際私たちにみせてくださるためなんですか」
「火星の運河? あっはっはっ火星の運河などがあってたまるものか。火星に運河があるというのは、火星の表面に見える黒い筋を運河だと思っているのだろうが、それは大まちがいだ。船みたいなもので交通しなければならぬような、そんな未開な火星ではない。地球上の常識で、運河説を得々と述べる者は、身のほど知らぬ大馬鹿者だというよりほかない」
轟博士の語気は、老人と思われぬほどつよかった。
「では、運河みたいなあの黒い筋は、いったいなんですか」
と僕は聞かないではいられなかった。
「さあ。あの黒い筋がなんであるか、それをわしが説明しても、君はやっぱり信用しないだろう。さっきいったように、わしは当分喋ることはやめて、そのかわりに実際的なものを地球の人々の目の前にもっていって、ほら、これが火星の文化だよ。さあ、これでも信じないかねといってやりたいのだ」
火星の文化! 船みたいなもので交通しなければならぬほどの未開な火星ではない! 轟博士の言葉の奥には、わが地球人類にとっておだやかならぬ秘密の実在があるらしく感じられるのであった。