후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうかいなきさべつ
境界なき差別
丘 浅次郎
丘 浅次郎의 境界なき差別(きょうかいなきさべつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,992자 · 18화면
さてかくのごとく、実際に境界のないものを捕えて、何故世人は一般に境界あるものと思い込むに至ったかというに、われらの考えによれば、これは、全く人類が言語を用いて思考するためである。元来、物の名は、他物と区別するために付けたものゆえ、ことごとく差別に基づいて名づけてあって、他に移り行く所などはしばらく度外視してある。虹の七色の名称などはすなわちその適例で、特徴の明らかに現われた部分の外には名は付けてない。地面のいちじるしく高まった所には何山という名を付け、地面の目立って広い所には何原という名を付けるが、その境界の漠然たることは当分構わずに置く。自分の身体について見ても、手とか腕とか肩とか頸とか、各部に名称は付けてあるが、その間に厳しい境は定めてない。しかし境界は定めてなくとも、各部に名が付けてありさえすれば、腕に怪我をしたとか、頸に腫物ができたとかいう日々の談話には何の差支えもない。実物を目の前に置いて調べるような学問を修める者は、物の名称とはすべてかかる性質のものであることを忘れる虞はないが、実物を離れて、ただ言葉のみをもって考える人々は、一つ一つの言葉に定義を下して、その内容の範囲を定め、隣りの言葉との間に繩張りをしてかからぬと思想の整理ができぬごとくに感じ、到る所に境界を造り、後にはかような境界が最初