일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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なつのはな

夏の花・心願の国

原 民喜

原 民喜의 夏の花・心願の国(なつのはな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 152,816자 · 310화면

아오조라 문고

代理で出掛けて来た正三は、こういう席にははじめてであったが、興もなさげにひとり勝手なことを考えていた。が、そのうちにふと気がつくと、弁士が入替って、いま体躯堂々たる巡査が喋りだそうとするところであった。正三はその風采にちょっと興味を感じはじめた。体格といい、顔つきといい、いかにも典型的な警察官というところがあった。「ええ、これから防空演習の件について、いささか申上げます」と、その声はまた明朗闊達であった。……おやおや、全国の都市がいま弾雨の下に晒されている時、ここでは演習をやるというのかしら、と正三は怪しみながら耳を傾けた。

「ええ、御承知の通り現在、我が広島市へは東京をはじめ、名古屋、或は大阪、神戸方面から、つまり各方面の罹災者が続々と相次いで流込んでおります。それらの罹災者が我が市民諸君に語るところは何であるかと申しますと、『いやはや、空襲は怕かった怕かった。何んでもかんでも速く逃げ出すに限る』と、ほざくのであります。しかし、畢竟するに彼等は防空上の惨敗者であり、憐むべき愚民であります。自ら恃むところ厚き我々は決して彼等の言に耳を傾けてはならないのであります。