일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

やこうちゅう

夜光虫

織田 作之助

織田 作之助의 夜光虫(やこうちゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 66,871자 · 134화면

아오조라 문고

とにかく、たすけてやらなくっちゃ……」

と、いうことだけだった。そのほかのことは、何にも泛んで来なかった。

強いて言えば、雪子を警官の手から奪うという、大それた暴挙が「何か人をあっといわせるような破天荒なことを今直ぐしてみなくっちゃ、おれの気が済まない……」

という、たった今さき腹の虫を動かせて来た不意の思いつきに、ピッタリ合っているではないかと咄嗟に自分に云いきかせる余裕だけは、さすがに残っていた。

いや、それがあるからこそ、

「たすけよう」

という気がますます強く起ったのだった。

一旦こうしようと思えば、もうどんなことがあっても、あとへ引かぬのが豹吉の性質だ。

豹吉はじっと息を凝らして雪子を連れた警官のあとをつけていた。

警官は橋を渡ると、真っ直ぐ桜橋の方へ歩いて行った。

雪子の白い手には手錠が痛々しく掛けられている。豹吉はその手からじっと眼をはなさず、

「まず、あの手錠を切ることやな!」

と、ひそかに呟きながら、ついて行った。

「――しかし、あの手錠を切ることは、袂を切るよりは、ちょっとむつかしいぞ!」

そう思ったが、しかし、困難ということほど、豹吉にとっては、実行への誘惑をそそるものはまたとないのだ。