후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おおいがわおくやまのはなし
大井川奥山の話
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 大井川奥山の話(おおいがわおくやまのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,724자 · 20화면
これから考えると農鳥の池や悪沢の池などを探ったならば、或は更に最高記録の保持者として、ヒノビウス・ニグレセンスなどが発見されるかも知れないと思う。
夕方になると東の方の雲が俄に切れて、大海の底から浮み上ったように青薙山や富士山の姿が現れた。しかし夫も十分許りで白い幕で閉じられてしまった。食べたくもない晩飯を済して黙りこくっていると、東の谷間からトットッと軽い足音が聞えて、間もなく一頭の牝鹿が天幕のすぐ側を通り過ぎた。七、八間行って振り向いた拍子に私達を見付けて、驚いたように足を停めたまま此方を見ている、可愛い大きな目だ。雄吉が手捕にしてやると言いながら、そっと天幕の後から脱け出して、草叢を匍う蛇の如く忍び足で覗い寄りさま、巧に八、九尺の距離まで近付くと、スワとばかり大手を拡げて猟犬のように跳り懸った瞬間、鹿は一躍して偃松の茂みの中に没してしまったので、空しく虚空を攫んだ雄吉は、筋斗打ってドウと倒れた。苦虫を噛み潰した時のようにむずかしい顔をしていた私も、この時ばかりは腹を抱えて笑った。この夜の九時頃から空が明るくなって、十一時頃には片雲も止めぬ快晴となり、皎々たる満月に照されて、近き上河内岳の巨体は、深沈な大気の中にすき透るような蛍光を放っているかのように想われた。