후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おおとりものせんにんつぼ
大捕物仙人壺
国枝 史郎
国枝 史郎의 大捕物仙人壺(おおとりものせんにんつぼ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 47,606자 · 97화면
伊太郎を家へ送り込むと、紫錦は舟を漕ぎ返した。と、その時雨と一緒に嵐が颯と吹いてきた。周囲四里の小湖ではあったが、浪が立てば随分危険で、時々漁舟を覆えした。
「これは困った」と驚きながら、紫錦は懸命に櫓を漕いだ。
次第に嵐は吹き募り、それに連れて浪が高まり、間もなく櫓櫂が役に立たなくなった。
「どうしよう」
と紫錦は周章てながらなおしばらくは櫓を漕いだ。
しかし益々風雨は募り、全くシケの光景となり、漕いでも無駄と知った時、紫錦は舟底へ身を横仆えた。
「どうともなれ。勝手にしやアがれ」
そこは小屋者の猛烈性で、こんな事を思いながら、案外暢気に寝そべっていた。
「ご大家様のお坊ちゃん、今こそ妾に夢中になって、夫婦になろうの駆落しようのと、血道をあげているけれど、その中きっと厭になるよ。そうしたら捨てるに違いない。捨てられたら元々通り小屋者の身分へ帰らなけりゃならない。いつ迄も小屋者でいるくらいなら、死んだ方が増じゃないか」
雨と泡沫で彼女の体は、漬けたように濡れてしまった。
「おや」
と彼女は顔を上げた。空が俄かに赤くなったからで、見れば遙か町の一点が、焔を上げて燃えていた。