후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,962자 · 145화면
ができません。
熱田の宮の前で、東西の相撲があげて大血闘を起している、死傷者無数、仲裁も、捕手も、手がつけられない、まるで一つの戦争である、なんでも尻押しは、海から軍艦で来た異国人であるそうだ、やがて熱田から名古屋が焼き払われる――この風聞が街道筋を矢のように飛びました。
これは、あながち、根拠の無いことではありません。現に、あの鳥居傍の袋叩きの乱闘を一見したものは、たしかに、それほど大きく吹聴すべき根拠はあったのです。それが輪に輪をかけたというだけのもの。
町並、街道筋の驚愕と狼狽――ひとたび、浦賀へペルリが来てから以来、日本人の神経は過敏になり過ぎているようです。物の影に怖じたがる癖がついている。影を自分から拡大して、そのまた拡大した影に、自分から酵母を加えて驚きたがる癖が出来たようです。
熱田の宮前では、今や家財道具のおもなるものを持ち出すの騒ぎになっている。仏壇を背負い、犬猫を蹴飛ばすの混乱になってきました。おりから、このところへ通り合わせた車上に於ける宇治山田の米友と、その車力。
車力と後押しはこの騒ぎを聞くと逸早く、大八車をおっぽり出して、一目散に逃げてしまいました。