후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,962자 · 145화면
それは、この葬式のために右の屋敷を立ちのいてしまったものではなく、公達と兵馬とは、この日、早朝から馬を並べて、日和田まで野馬をせめに行って、まだ戻って来ないうちの出来事がこの通りなのです。
もとより、二人とも、遠乗りのつもりで行ったので、泊って来る予定ではないのだから、こんなに遅く帰らないということは、出先で、その野馬ぜめなるものが、帰ることを忘れしめるほどに面白かったものか、そうでなければ、途中何かの事故を生じたために、こんなに遅くまで戻らないのでしょう。
左様、事実はその前者でありました。
日和田というのは飛騨の国内ではあるけれども、信濃、木曾御岳の境に当り、その辺の村の家々に飼われた馬は、毎朝、夜の明くるを待ち侘びて、厩の戸をハタハタと叩く。
早く、戸をあけてくれよとの、持主に向っての合図です。
持主の家では、馬の催促に従って厩の戸をあけてやる。家々の馬は、いななき合って、勇ましく打群れて走り出す。誰も曳く人もなく、御する人もないのに、思うまま野に出でて、終日を遊び暮らす。
或いは馬首をあげて、北風か、南風か知らないが、風に向っていななくのもある。