후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,467자 · 168화면
それは誰あろう、藤原家の当主の伊太夫以外の何人でもありません。
伊太夫は、絶えずとは言わないが、思い出したように工事の見廻りをする。その見廻りの都度に、経済学を無視した一人のデカ物があることを、どうしても認めずにはおられませんでした。
それとなく注意して見ていると、最も多く働いて、最も少なく得ることに甘んじて、そうして分配の時は姿を没し、曾て不平と不満とを主張したことのないのを、伊太夫がようやく認めました。
同時に、このデカ物は、自分の子とも、他人の子ともつかない、一人の子供を親切に養っていることを認めずにはおられません。それはこの工事のうちに、乳呑児を背負ってエンヤラヤアの地搗に来ているような女労働者も相当にないではないが、男の身で子供を連れて来ているのは、このデカ物に限っていることを認めずにはおられません。経済学を無視する行為を認める以前に、このデカ物と、そうして瘤附との異常な形体が、伊太夫の眼をそばだてしめたものでしょう。
それ以来、そのつもりで見ていると、見ているほど光り出して来るのが、このデカ物の働きぶりです――この男は経済学を無視している、分配の法則から飛び離れている。