일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면

아오조라 문고

。

この下郎の、こんな忠実な働きぶりは、今にはじまったことではなく、亡き夫のいる時分から邸に於て、この通り蔭日向がなかったのですが、こうして旅へ出てみると、この親切さが全く骨身にこたえる。

奥様は、家来とは言いながら、蔭では手を合わせてこの下郎の忠実に感謝をしました。

「いわば一期半季の奉公人に過ぎないあの男が、こうまで落ち目のわたしに親切をしてくれる、人情も義理も、まだ地へは落ちない、家来とは言いながら、思えば勿体ない男……」

と奥様は、表では主人としての権式を保っていましたけれども、内々では、杖とも柱とも頼みきっておりました。

奥様とはいうけれども、若党とは年こそ十も違っているけれど、中年の武家の奥様として、申し分ない和らかみと、品格を持っておりました。

若党は百姓の出でしたが、面つきだって凜々しいところがあり、それに、がっちりしたいい健康と、それに叶う肉体を持っておりました。

こうして主従は、心の中で感謝したり満足したりしながら、敵をたずねて旅の日を重ねたのですが、もとより当りがあっての旅ではないのです――明日敵にめぐり逢えるか、十年先になるか、そのことはわからないのです。