후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
本場仕込みと言ったところで、おのおのその国の一流の芸事に触れて来たというわけではないが、気分にだけは相当にひたって来ているのですから、今、スペインのフラメンコをやり出そうとも、ナポリのタランテラを振廻そうとも、それが物になっていようとも、いなかろうとも、ともかく、自分みずからその境地に身を浸して拾い取って来たのですから、一概にごまかしと軽蔑してしまうわけにゆかないのです。
そこで、兵部の娘が、このマドロスの人品の下等なことと、その音楽の怪しげなことを忘れて、その怪しげな音楽を通じての、遥かの異郷の人類共通の声というものに、多少とも動かされざるを得なかったのでしょう。
十八
このマドロスのような下等な毛唐めに、たとえ何であろうとも唆されて、共に道行なんということは、日本人としては、聞くだに腹の立つことのようであり、兵部の娘としても、たとえ常識は逸していても、官能はあるだろうから、好きと、嫌いと、けがらわしいのと、けがらわしくないのとは相当鋭敏でなければならないはずだが、それはさいぜん会話の時のように黒船の誘惑と、異国情調の煽動に乗せられた点もあるかも知れないが、他の大きな原因は、お松という同乗の朋輩に対する反抗心と、それから駒井甚三郎に面当てをしてやりたいという心とが、そもそもの出発点では