후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,374자 · 345화면
、七兵衛入道は変な面をして、思わずこう言いました、
「お松も、いよいよ女になったなあ」
駒井甚三郎も、お松も、この人に会っては、皮をかぶることはできないのです。
だが、そういった七兵衛入道の面には、いささかも意地の悪い表情はなく、それが結局、二人の喜びに勝るとも劣ることなき、躍動を抑えて、ほほえむかの如き含蓄の深い色を漂わせて、
「縁は異なものとはよく言ったものだ、あの子が駒井の殿様のものになろうとは思わなかった、駒井能登守を、こっそりと独占にする凄腕を持っていようとは思わなかった、さて、おれが仕込んで、おれ以上の腕になったというものか、全く以て小娘は油断ができない」
と、こう独り言を言いながら、ほくそ笑みをつづけましたが、その笑顔は、我が子の手柄を親としての自慢と誇りに堪えないような笑顔でないと誰が言います。事実上、七兵衛は、わがこと成れりというほどに、そのことを喜んでいるのは確かです。
お松についても、駒井についても、知るだけを知りつくしている七兵衛入道は、今さら、「縁は異なものとはよく言ったものだなあ」と、ひたすら、その縁という異常なることに感じて、それの正しいか、正しからざるかは考えていないらしい。