후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,374자 · 345화면
野寺の鐘の入相の声すごく、分くる草葉の露しげみ、いとど御袖濡れまさり、嵐烈しく、木の葉みだりがはし。空掻きくもり、いつしか打ちしぐれつつ、鹿の音かすかに音づれて、虫のうらみも絶え絶えなり。とにかくに取集めたる御心細さ、譬へ遣るべき方もなし。浦伝ひ、島伝ひせしかども、さすがかくはなかりしものをと、思召すこそ悲しけれ。岩に苔むしてさびたるところなれば、住ままほしくぞ思召す。露むすぶ庭の荻原霜枯れて、籬の菊の枯れ枯れに、うつろふ色を御覧じても、御身の上とや思しけむ、仏のおん前へ参らせ給ひて、『天子しやうりやう、じやうとうしやうがく、一門亡魂、とんしよう菩提』と祈り申させ給ひけり。
いつの世にも忘れ難きは先帝の御面影、ひしと御身に添ひて、いかならむ世にも忘るべしとも思召さず。さて寂光院の傍らに、方丈なる御庵室を結んで、一間をば仏所に定め、一間をば御寝所にしつらひ、昼夜朝夕の御勤め、長時不断の御念仏、怠ることなくして月日を送らせ給ひけり」
右の文章、平家物語灌頂の巻のうちの一節、天子しょうりょう以下の仮名文字に漢字をあてはめんとして、校合の筆を進めておりましたが、ふと、参考の書を求めんと、書棚に立った時から、この若々しい老尼の頭に魔がさしました。