후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,374자 · 345화면
誰も食いたくて食うわけではないが、そこだ、日頃の心がけというやつがそこにあるのだ。丹精して人間らしい作をつくり、それを丹念して囲穀にして置くことだ。それが最上唯一の饑饉救済策というものだ。よくよく与八大明神の御託宣を聞いて置くがいいぞ。
それから、若い者は天保の饑饉は知っているが、天明の饑饉時代を知る者は少なかろう、おれはそれを実地に見せられてよく知っているぞ。この村で食えなくなったものが、隊を成して次の村へと流れ込んだ、流れ込んでみたところで、次の村にだって、他村に食わす貯穀があるはずはない。そこで、流れ流れて毎日毎日、千人、二千人というものが、かたまって、飢死している、そうすると、先に飢えて死んだものの肉を、あとのが切り取って食ったものもあったぞ。食うや食わぬの境になると、人間が鬼になる浅ましさ、おれはこの眼でよく見て来たぞ。そのくらいだから、盗賊が横行する、いや、人間という人間がみんな盗賊になってしまう、浅ましいものじゃ。大名の米でさえも、警護が薄いと途中で飢えたる民が襲いかかって奪ってしまう、それだから、一台か二台の車に積んで運ぶ扶持米でさえ、さむらい共が四五十人して守って引かせたものだ。