후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 285,635자 · 558화면
俗にその辺は姫の井といって、路傍には美しい清水が滾々と湧いている。
朝は小河内を早立ちだったものですから、足の達者な上に、気を負う武者修行のことで、ここを通りかかった時分が日盛りで、ことにその日は天気晴朗、高山の上にありがちな水蒸気の邪魔物というのがふきとったように、白根、赤石の連山までが手に取るように輝き渡って見えたということです。それで、その、青天白日の六千尺の大屏風の上を件の武者修行の先生が、意気揚々として、大手を振って通ると、例の姫の井のところで、ふいにでっくわしたのは、蛇の目の傘をさした、透きとおるほどの美人であったということですから、聞いていた雲衲も固唾をのみました。
武者修行も、実は、そこで度胆を抜かれたということであります。
第一、前にもいった通りの青天白日の下に、蛇の目の傘をさして来るということが意表でありますのに、どこを見ても連れらしい者は一人もなく、悠々閑々として、六千尺の高原の萱戸の中を、女が一人歩きして来るのですから、これは、山賊、猛獣、毒蛇の出現よりは、武者修行にとっては、意表外だったというのも聞えないではありません。