후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 285,635자 · 558화면
『御宝蔵』はちょうど、その西丸と、紅葉山との間のところにある。
それと相対した前面が御本丸。ここまで来て見ると、天地の静かなことが案外で、征夷大将軍の城内をおかしたとは思われない。田舎の広い鎮守の森にでもわけ入ったような心持で、番人などはいないのか知らと思われる。いても急に出合うような弾力性のではなく、お役御免に近い老朽が、どこぞに居眠りでもしているのだろうとしか思われない。
しかし、何といっても征夷大将軍の本城である、その鷹揚なのに慢心してはならないと、七兵衛も、七兵衛だけの用心をして、容易にそのお薬園の茂みを立ち出でようとはしないらしい。それと一つは、まだ今晩のは瀬踏みに過ぎない。あわよくば進めるところまで進んで、本丸を突き抜いて、坂下御門を出て帰ろうとのもくろみまで立てているが、急いでそうせねばならぬ必要もないと考えている。
とにかく、七兵衛が城内の用心の存外手薄いことと、空気に弾力の乏しいことを充分に感知しながら、軽々しくこの地点を動き出さないのは、一つは功を急がないという腹が出来ているのと、もう一つは、ある時間の程度にはキッと見廻りの役人が通過するに相違ないから、それの来るのをここに待って、やり過ごしておいて、そうしてゆっくり進退をきめようとの了簡と見える。