일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

中里 介山의 大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 368,567자 · 720화면

아오조라 문고

それは黄昏のことで、多少のもやがかかっているとはいえ、どの方面からも、山気というものの迫り来る憂いは更にないから、どう考えても、ここ十里四方には、山らしい山というものは無いと思わねばなりません。

その代り、水の潤沢であることは疑いがないらしい。そうかといって、常陸の霞ヶ浦附近や、出雲の宍道湖畔のように、水郷といった趣ではないが、大河が四境を圧して、海と持合いに、この平野がのびているという感じは豊かである。

見渡す限りは、その大河の余流を受けた水田で、水田の間に村があり、森があり、林があり、道路があって、とりとめのない幅の広い感じを与えないでもない。

米友が件の田疇の間を、木柱をかつぎながら、うろついて行くと、楊柳の多いところへ来て、道がハッタと途切れて水になる。

大抵の場合は、それを苦もなく飛び越えて、向う岸に移るが、これは足場が悪い。距離に於ては、躍って越えるに難無きところでも、辷りがけんのんだと思う時は、彼は気を練らして充分な後もどりをする。

葭と、蘆とが行手を遮る。ちっと方角に迷うた時は、蘆荻の透間をさがして、爪立って、そこから前路を見る。