후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
当てが違っており、向きがそれているとしてからが、河原を真中にして、川原の両岸の土手から同じように進んで来ることは少しも変化はないのですが、その槍先が――つまり、米友と駄馬との焦点に向ってのみ集中し来るものとばっかり信じていたのが、途中にして、そうでなかったということが明らかにわかったのです。
ある地点で、米友の的を外してしまったそれからは、中に何も置かず、川と川原だけで、そうして、両岸の竹槍と竹槍とが、対陣の形によって、おのおの両方から取詰めて行っていることを米友が明らかに認めました。
「なあーんだ」
と、それを知った瞬間に、米友が思わず力負けがして息を抜いたのは、べつだん事柄を軽んじたわけでもなければ、案外なばかばかしさから、噛んで吐き出したというわけでもない。
つまり、この火の粉は、自分の身にのみ降りかかるものと信じきって構えていたのが、実はわが身に降りかかるのではない、ということを知って、個人的に一安心したということに止まり、事件そのものの性質の危険性が、それで解消したというわけでは決してないことを認めると共に、一旦「なあーんだ」と言って、ばかばかしそうに力を抜いた米友が、再び別な用心を以て構えを立て直さないわけにはゆかなかったのです。