후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
れてしまった――さあ、残るところは宇治、勢多の最後の戦線である。だが、この宇治、勢多というやつが、古来、西軍が宇治、勢多を要して勝ったためしが無い。よって、有無の勝負はこの胆吹山――ここで敵と目指す道庵を、石田、小西の運命に追い込んでしまわないことには、京阪の巷がその蹂躙を蒙る。
そこでとりあえずこの場の第一線に作らせた落し穴が、下っ沢の勘公の間抜けで、やり損ないという段取りとなり、些少の擦創、かすり創だけで道庵を取逃がした以上は、第二の作戦に彼等が窮してしまいました。安直が悲鳴に類する叫びをあげて、江戸ッ子、江戸ッ子と続けざまに叫んだのは、もうこの上は毒を以て毒を制するの手段、つまり、江戸ッ子を以て江戸ッ子を抑えるの手段に出でるほかには詮方無しとあきらめたものでしょう。
ところが――この一座に江戸ッ子が一人もいない、一座が荒寥として、悲哀を感じたのはこの時のことでありました。
ところへ、どうでしょう、にわかに表の方に人のおとずれる物音あって、
「親分――兄い、変なところでお目にかかりやすが、まっぴら御免くだんせえ」
と、また一種変ったなまりの声が聞えて、襖が左右へあけられたと見ると、そこへ現われたのは、江戸相撲で三段目まではとり上げた松風という相撲上りでありました。