후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
しかしまた、これでは送り狼を中に取囲んで歩き出したようなもので、一つあやまてば、二つとも一口に食われてしまいはしないか。事実上、そういう隊形になっていながら、気のいい母と子は、一向、懸念も頓着も置かないのは、送り狼そのものを眼中に置かぬ狼以上虎豹の勇に恃むところがあるか、そうでなければ全然、人を信ずることのほかには、人を疑うということを知らぬ太古の民に似たる悠長なる平民に相違ない。
そこで、この三箇が相擁して、胆吹から長浜道へ向けて、そろりそろりと歩き出しました。
そうして、また途中、極めて心置きなき問答が取交わされました。
「どちらからおいでなされた」
と黒い姿の方は、相変らず存外打ちとけた話しかけぶりでした。提灯の賢母は最初からあけっ放しの調子で、
「尾張の国の中村から参りました」
「尾張の中村――」
「はい」
「それはずいぶんと遠方ではござらぬか」
「左様でございます、ここは近江の国、美濃の国を一つ中にさしはさんで、これまで参りました」
ついぞこの辺の里の女童の夜明け道と心得ていたが、尾張の中村から三カ国をかけての旅路とは、ちょっと案外であった。
「それはそれは、なかなか遠方からおいでだな。