후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
動物が、むっくりと巌角の間から身を起して、こう言って、キョトキョトと眼を見廻したことによって、単なる動物でないことがわかりました。
巌とはいうけれども、本来、ここにこういう岩石が構成されているという地質のところではないのですから、何かその昔の、相当宏大なる建築の名残りでなければならないところの巌と巌との間にはさまって、快眠を貪っているところだけを見れば、誰にも動物! むじなとか、狸とか、或いは穴熊とか言ってみたくなるでしょうが、こうしてむっくりはね起きて、その瞬間、歯切れの悪くないタンカを飛ばしたところを見れば、もちろんこれも動物の一種には相違ないが、その意外なる存在に少々驚き呆れしめる。一方の小法師はその図を外さずに、
「あの――少々物を承りたいのでございますが、この辺にりんこの渡しというのがございましょうか。わたくしは、その渡しから竹生島へ参詣を致したいと思って参ったものなんでございますが……」
「なに、何だ、りんこの渡し、その渡しからお前は竹生島へ渡りてえんだって、待ちな、待ちな」
と言って、眼をこすって右の動物がすっくと岩角の間を分けて、荒草の中から立現われたところを見ると、なあんのことだ、これぞ、あんまり知らない面でもない宇治山田の米友でありました。