후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
「はーい、承知しました」
と返事をするのです。はて、おかしいな、こっちの穴の中の兵作は、穴の中を深く掘り下げていながら、自分がおもむろに歩みをうつして一方の穴へ近づいて行こうとするのを、どうして認め得たろう。そうして、やはり穴の中から一方の相手に向って、頼まれもしない先ぶれを試みている。お銀様は面妖な相手共だと心に感じながら、その一方の穴へ近づいて、ほとんど中を覗きこむばかりにして見ると、
「お嬢様でございますか」
穴の下から、若いやさしい男の声なのです。こっちも、自分が来たのを、穴の中に見ず聞かずにいながら心得ているらしい。しかも、最初は兵作にしてからが「奥様」呼ばわりであったのが、ここへ来ると、もう「お嬢様」に変化してしまっている。しかし、もう、のっぴきならないからお銀様が、
「わたしです、そういうお前は誰ですか」
こう言って返事をすると、穴から噴き出しでもしたように、若いやさ形の男が現われて、いきなり前の兵作がしたように、頬かむりをとって、その面を突き出して莞爾と笑ったところを見ると、
「あら、お前は幸内じゃないの」
この時はお銀様が狼狽して、驚愕の声を上げました。