후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
「ほんとうに、あのお蘭のあまとがんりきの奴、今頃は、もう疾うに国越しをしてしまって、とまりとまりの旅籠屋で、いいかげんうだりながら――鶏がなくあずまの方へ行ったか、奈良のはたごや三輪の茶屋なんかと洒落のめしているか、わたしゃそんなところまでは知らないけれど、残されたこっちこそ、いい面の皮さ」
この女相当の八ツ当りを、兵馬にまともに向けるから、それは上の空に聞き流して、自分は自分としての、このごろの身辺雑事をあれかこれかと空想に耽っている時、外で夜廻りの音を聞きました。
夜廻りの拍子木の音を聞くと、兵馬は膝を立て直し、
「それはそうと、もう時刻も遅い、お暇します、冗談はさて置いてそれをお返し下さい」
真剣そのもので、福松がさいぜんから後生大事に抱え込んでいる両刀を指して促すと、福松どのは、一層深く抱え込んで、頭を振り、
「いけません」
「冗談もいいかげんにしなさい」
「冗談ではございません――わたしは真剣に申し上げているんでございますよ」
「では、どうしようと言うんだ」
「今晩はあなたをお帰し申しません」
「帰さないというて、ここは拙者の泊るところではない」
「はい、あなた方のお泊りになるところではございません、あなた様にはほんとうにお羨ましいお宅がおありでいらっしゃいます、でもたまにはよろしいじゃございませんか、今晩は