후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 319,771자 · 617화면
「その便のいいところが、老人には何よりさ、お酒の通いもちょこちょこというやつがばかに気に入ったねえ、お前さんも洒落者でうれしいよ」
「あ、は、は、はっ、はっ」
そういうわけで、この先生が旅籠屋から移動せしめられたところは、つい一昨日までのお銀様のかりの住居――小町塚の庵なのでありました。
三十五
道庵先生がこの庵へ移った時の庵と、お銀様が寓居していた時の庵と、庵に変りはありませんが、中の意匠調度は一変しておりました。変らないのは、かのしょうづかの婆さんの木像のみで、書棚もしまいこまれてしまったし、算木筮竹も取りのけられて見えない。「花の色は」の掛物も取外されて、別に何か墨蹟がつっかかって、その下には、松が一枝活けてあるばっかり。
床の間へ摺り寄って見た道庵先生は、このかけ替えられた軸物を、皮肉らしい面をしてつくづくと見つめると、
鼠入銭伎已窮
と、いけぞんざいに書きなぐってある。その下の落款を見ると、「一休純」と読める。そこで道庵先生が、
「一休め、皮肉な文句を書きやがったな」
と一謔を発しただけで座につきました。座につくと、座蒲団も、机も、煙草盆も、普通一通りのものが備わっていて、お銀様の時のとは品は変るが、万端抜かりないことは同じで、ただ坐り込んで召使を呼びさえすれば事が足るように出来ている。