후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,601자 · 387화면
竜神の社があるところは、お豊のいる温泉場よりずっと高い――修験者は雲の起るところから終るところを仔細にながめて、その雲がいずれへ流れていずれで消えるかをまでよく見ておいて、それから眼の下に群がる竜神の温泉場を見下ろしたのであります。
日高川の源が社の下を蜒って流れて、村の谷間をかくれて行く。小半時も村の方を見下ろしていたが、村では別に誰も騒ぐものがない。それで、修験者は扉をあけて社の中へ入ってしまいます。お豊は、もうずっと前に戸を締めてしまいました。
修験者が扉をあけて社の中へ身を隠してしまった時分には「清姫の帯」は全く消えて、わずかに切れぎれになった笠ほどのが三つばかり、白馬ヶ岳の上あたりに漂うのみでした。
仮りにこの「清姫の帯」を、お豊でないほかの村の人が見たことならば、それこそ大騒ぎで、さきの修験者が小半時も村の方を見下ろしていた時分に、ほとんど総出で、この社へつめかけて来ねばならぬはずのところを、今まで来ないくらいだから、誰も見た者はないにきまっています。
そうすれば、誰も知らない間に、怖ろしい災禍がこの竜神村を襲うて来るに違いない。その災禍の来ない前に、その災禍を鎮める力のあるように信ぜられているのは、この竜神の社の修験者であります。