후리가나로 읽는 일본 고전
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てんしゅかくのおと
天主閣の音
国枝 史郎
国枝 史郎의 天主閣の音(てんしゅかくのおと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 38,941자 · 79화면
「よし」と云うと香具師はピーンと髪編紐を引いて見た。大丈夫だ! 切れはしない。
「よし」と最う一度呟くと、香具師は紐を手繰り出した。手繰るに連れて彼の体は、髪編紐の先へぶら下った。実に見事な手繰り振りで、そういう事には慣れているらしい。グングン大屋根の端まで上したと、片手が端へかかる、グーッと体が海老反りになる、すると最う大屋根に立っていた。
急斜面の天主の屋根、立って歩くことは出来そうもない。腹這いになった香具師は、南側の鯱へ目星を付け、膝頭でジリジリと寄って行った。
その総高八尺三寸、その廻り六尺五寸、近付いて見れば今更らに鯱の見事さには驚かれる。
「さて」と云うと眼を爼め、胴の鱗を数え出した。
「うん、片側百十五枚、大鱗の大きさ七寸五分、小鱗の大きさ二寸五分。……よし、これには間違いが無い。……蛇腹の数十六枚。うむ、是にも間違いが無い。……次は耳だ、異変が無ければよいが。……右耳一尺七寸五分、左の片耳一尺八寸……やれ有難い、間違いはない。……眉の長さ一尺六寸。うむ是にも間違いが無い。……さて両眼だが何どうだろう? ……や、有難い、定法通りだ。ちゃあんと八寸に出来ていらあ。