후리가나로 읽는 일본 고전
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てんぽうのひこうじゅつ
天保の飛行術
野村 胡堂
野村 胡堂의 天保の飛行術(てんぽうのひこうじゅつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,024자 · 28화면
白山の峰の怪鳥を見た者は、里には幾人もある上、加賀騒動の大槻伝蔵と浅尾の亡霊が、怪鳥となって加州侯を苦しめ、金沢に大火を起したという伝説がその頃、専ら北国に伝わって居たのです。
「そいつは怖い話だが――それにしてもツイ先刻、若い女が一人登って行ったじゃないか、蛇除けの紺の脚絆に、山歩きにしちゃ派手な姿で、――チラリと横顔を見たが、凄いほど綺麗だったね、あんな女は、江戸にも滅多にはあるまいよ」
旅人の話はいろいろ飛躍します。此の茶店へ入って来た時、摺れ違いに出て行った女の、右半面を見せた美しさが、若い旅人には焼き付くような記憶になった様子です。
「ヘッ、ヘッ、ヘッ、お客様の目に留まりましたか、あの女の右横顔は加州一円の評判でがすだよ、尤も、左半面を見ると胆をつぶすが、馴れているから、初めての人には、左半面を見せないのがあの女の手際でね」
「?」
「今度逢ったら、左へ廻って、もう一度よく見なさるが宜いよ、――ところで、あの女が山へ入ったのは、少しばかりわけがあるだよ、――お通と言ってね、あれは、白山様の御使い姫だよ、人間には相違ないが、山で半歳暮すから、お上もお目こぼしだよ」