후리가나로 읽는 일본 고전
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いきにんぎょう
天狗笑い
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 天狗笑い(いきにんぎょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,400자 · 44화면
王子はびっくりしました。この老人は魔法使いに違いない、と思いました。しかし恐がることがあるものか、と思いなおしました。見ると、自分が今まで居た庭や城外の町などはずっと、下の方に見おろされました。往き来してる人間が、豆粒のように小さく見えました。王子は嬉しくてたまりませんでした。そして、城の高い塔を指して老人にいいました。
「こんどはあの塔の上に行こう」
老人が杖を振ると、二人は一番高い塔の屋根にあがりました。王子はまだこんな高いところへあがったことがありませんでした。足下には、広い城が玩具のように小さくなって、一足に跨げそうでした。庭や森や城壁や堀などが、一目に見て取れて、練兵場の兵士たちが、蟻の行列くらいにしか思われませんでした。城のまわりには、小石を並べたような町並が、遠くまで続いていました。その末は広々とした野になって、一面に、ぼうと霞んでいました。王子はただうっとりと眺めていました。
「まだ高いところへあがりたいか」と老人はいいました。
王子は我に返って老人の顔を見あげました。それから、向うの高い山の頂を指しました。
「あの山の上へ行こう」
老人が杖を振ると、二人は宙を飛んで、すぐにその高い山の上にきました。